ビジュアルファシリテーションとしての映像記録と要約
Category: 平行する交差展
釜石拓真[映像記録/ビジュアル・ファシリテーション]+佐藤祐介[ウェブサイト構築]
プロジェクトを撮影、編集、アーカイヴをしていく上で、アーティスト同士の制作過程の共有を目的としたパフォーマンスの通し稽古や対話のログなどの「記録」と、対外的な発信を前提に準備や制作の様子などを切り出すプロジェクトの進行を「要約」する、主に2種類の映像を制作した。ファシリテーションを目的とした「記録」では、複数の映像を重ね合わせたり、複数の画面につなぎ合わせたりすることで、スタディの意図をわかりやすく可視化しアイディアの共有をはかった。毎回数時間におよぶワークの様子は、あえて短く断片化してみせることで、状況の変化をより実感できるようなコンテンツをアーカイヴし、WEB上には日付ごとにまとめた映像を約30本公開している。この「要約」の蓄積がプロジェクト全体の記録に近づいていく。そして、これらの映像が『平行する交差展』のアーカイヴ展示の基礎もなしている。また、制作プロセスを発信していこうとする意思がプロジェクト内で共有できていると、ミーティングや日々の進行にも影響を与える。広報的に効果の高い映像コンテンツを制作することを最優先としていくのではなく、映像化するにあたりちょっとした遊び心を加えようというモチベーションがプロジェクト全体の雰囲気をもかえていく。